Origine

田圃への誘い。

兵庫県の黒田庄で、岡山県の赤磐で、そして、フランスのカマルグで、私たちは自ら、SAKEの原料であるお米を育てています。
リリースしている品の原料全てに、造り手として責任を持つ必要を感じたからです。
ビンテージごとに米の表情は異なり、その一つひとつに物語が存在しています。
お米のビンテージ・テロワールを身体に刻む事で、我々の、哲学と美学、そして求めるエレガントが、宿ると考えています。

Origine

黒田庄に生まれて、

使用品種 / 山田錦 精米歩合50%
720ml
日本酒の原料は、当たり前の事ですがお米です。
品種と原料のポテンシャルが違えば、最終的に出来上がる品の香り・味は違ってきます。
どんなに技術が進歩しようと、人間の手で変えられない物があります。
それは原料の特徴・個性。
そして何より天候を人の手と技術で凌駕することはできません。

私たちの酒造りは、お米を育てるところから始まっています。
それは、お米の収穫量を求めた稲作ではありません。
一粒一粒が充実した重いお米を目指した稲作なのです。

だからこそ、「黒田庄に生まれて、」は香り・味わいの密度が違います。
それは、お米のエネルギーの違いともいえます。

TASTING NOTE

香りは濃醇。
スワリングする前から熟した果実が前面に出ています。
メロン、洋ナシ、ライチ、もぎたてのフレッシュな印象です。
スワリングすると白い花やホワイトペッパーのようなスパイスなニュアンスなど、奥底に隠れていた繊細な部分が顔をのぞかせます。
口にするのを待ちきれません。

アタックは滑らか。
口全体に味わいが広がりスッと余韻へ。
余韻は非常に長い。
香りが濃醇なため、旨味が全面にでるのかと思いきや、旨味のあとに直ぐに心地良く繊細な苦みへと続きます。
旨味、苦みを酸が下支えすることでバランスが非常に取れています。

通常の山田錦EAU DU DÉSIRとの違いはお米の取れた区画・栽培スタイルのみですが、味わいはかなり異なり米の重要性を体感させられます。

山田錦EAU DU DÉSIRはフレンドリーで馴染みやすい印象に対してこちらはエレガント、気品を感じます。

お酒単体でなく、是非お料理と合わせてお楽しみください。
Origine

協田(きょうでん)

使用品種 / 雄町 精米歩合40%
720ml
協(とも)に田を耕すことでこの品は生まれました。
「誰と?」赤磐雄町米の専業農家さんです。

原料であるお米に責任を持つために、九平次のスタッフが岡山・赤磐へ移住し、雄町米を協(とも)に育てています。
一から責任をもって育てたそのお米から、「協田」は生まれました。

この品は野性的な雄町にフィネスを与える事ができております。雄町米の新たな表現をお楽しみ頂けると思います。

TASTING NOTE

香りは雄町に共通する若草などの青い香りのニュアンス、ボタニカルな香り。
そして一番の特徴は、南国の果実のニュアンス。
同じニュアンスでも40%まで磨いたことで香りはエレガント、かつ繊細に層を重ねたよう。

口にすると柑橘の皮を少し絞ったような苦さ、そして旨味を感じ、余韻も非常に長く感じます。
旨味のボリュームが繊細にコントロールされていることで味わいのバランスは非常に良く、40%まで磨いた旨味・余韻をしっかりと感じられます。
これも酸味が味を下支えしているからこそ。

開けたてのフレッシュさもお薦めですが、お料理と合わせるなら開栓してから少し時間が経ったものがお薦め。
その中で時間軸の変化だけでなく温度による味の変化をお楽しみください。